今日は、占いを理解する上で欠かせない東洋哲学「陰陽五行思想(いんよう ごぎょう しそう)」のお話です。
陰陽五行は、中国で生まれた考え方で、「陰陽思想」と「五行思想」という2つの考え方が元になっています。
陰陽思想は「宇宙は陰と陽で出来ている」とする二元論。
光と陰、男と女、善と悪など。表裏一体、という事ですね。
五行思想は「万物は木・火・土・金・水(もっかどこんすい)、五つの要素で成り立っており、あらゆる現象は、5つの要素の作用と反作用からもたらされる」とする自然哲学です。
陰陽五行の作用と反作用

五行相生(そうしょう)
【相手に力を与え、自分も活きる関係】
- 木が燃えて火を生む
- 火が燃えて土(=灰)を生じる
- 土の中から金(鉱山・金銀・宝石)が生じる
- 金(=岩間)から水が生じる、金が冷えて水滴が生まれる、金はきれいな水場で採れる
- 水は木を育てる
【五行相剋(そうこく)】相手の力を剋する(傷つけ弱める)関係
- 水は火を消す
- 火は金を溶かす
- 金(斧など)は木を傷つける
- 木は土の養分を奪う
- 土は水を汚す
陰陽五行と占い
はるか昔からあった2つの考え方がひとつになったのは中国の春秋戦国時代(約2500年ほど前)。鄒衍(すうえん)という人が、
●陰陽と五行
●五行と五星(木星、火星、土星、金星、水星)
を結びつけ、さらに発展しながら陰陽五行思想となり、受け継がれてきました。
中国を起源とする四柱推命や易などの占い、東洋医学の法則の原理原則となる考えで、インドの仏教や、日本でも儀式に使われたり、風習として暮らしの中で活かされてきました。
例えば、大事な日取りは大安にしようとか、子供が生まれれば姓名判断を調べたり、試験や大事な仕事の前には縁起を気にしたりしますよね。
そうした判断の元になっているのが陰陽五行です。
「占いは統計学である」と言われますが、私は陰陽五行のバランスを整えることも、占いを活用する意味のひとつだと考えています。
ご自分の命式の中に
火の気が強すぎれば火事になってしまう。
頑張ろうとする気持ちがあっても、反作用が強すぎれば前には進めません。
いつも「お金がないなぁ」と困っている人は、お金のエネルギーが弱いこと、お金に対する執着の薄さを自覚するだけでも気づきとなるかもしれません。
ビジネス相談では、SNSの表示名、会社名、場合によってはビジネスネームのアドバイスもさせていただきます。
会社勤めが合わずに起業を選ぶ人の中には、仕事運を表す場所に相剋(傷つけあう)のエネルギーを持っている人もいます。そういう人には、会社名に「中和する(五)行」を取り入れるアドバイスをします。
そうすることで対立は循環の流れに変わっていきます。
仕事運が悪い人というのは、子供の頃から学校や社会の中で理不尽な経験をしていることも多いもの。人知れず重ねた努力が役に立って、才能を開花できたら、苦労は苦労じゃなくなりますね。
私の人生にも、「どうして自分ばかりこんな目に…」と言いなくなるような経験がありました。
死んだら楽になるかと思ったこともあります。でも、生きていれば、諦めず、解決法を探し続ければ、必ず人生を変える出会いがあり道が開けます。
人との出会い、1冊の本、不運に見えた経験、大病や事故がきっかけで才能が開花することもあるのです。
朝の通勤ラッシュが人身事故で止まる時、長い休みが明けて子供たちが自死を選ぶニュースを聞く時、その他にも様々な悲しいニュースを前に「あれは自分だったかもしれない」と思うことがあります。それは被害者だけでなく、加害者にも思うことです。
「9月1日は子供の自殺が一番多い」というニュースを聞いた影響からか、陰陽五行の話から、思わぬ話になってしまいました。
占いを通して、現在と未来、希望の話が出来たらと思っています。
(※facebookページにて9月に投稿したものを改編しました)

